Cities: Skylines II の新情報、第5回目です。今回のテーマは、「都市サービス」についてです。
この記事は、Cities: Skylines II 発売前特集の記事の一つです。前回までの記事をお読みになられていない方は、先にお読みいただくことで内容をご理解いただけやすくなるかと思います。
公式動画
解説
公式ページの情報を基に解説します。今回も盛りだくさんです。
都市サービスの在り方
前作の Cities: Skylines では万遍なくサービスを提供することが求められていましたが、今作は違います。今作では、都市サービスはニーズに応じたものを提供する必要があります。何も考えずにたくさんの都市サービスを提供すれば良いというわけではありません。
ニーズは年代によって変わります。定年退職した高齢者は自由な時間があるため、自由な時間を過ごせる場所を重視します。子供がいる家庭は学校がある地域に住みたがります。現役世代の市民は職場に近い所に住みたがります。まとめるとこんな感じです。
年代や家庭 | 住みたい場所 |
高齢者 | 自由な時間を過ごせる場所 |
子供がいる家庭 | 学校の近く |
現役世代で働く人 | 職場の近く |
都市サービスの種類
Cities: Skylines II で市長を勤めるプレイヤーは、住民に以下のサービスを提供します。
- 道路
- 電気
- 水
- 健康、デスケア
- ごみ
- 教育
- 消防
- 警察
- 行政
- 公園、レクリエーション
- 郵便
- インターネット
道路
今作の道路は、人やモノを移動させるためだけでなく、水道管や電気ケーブルが地下に埋設されています。電気や水はそこから取るわけですから、道路が無い所には何もできないのです。
道路は経年劣化するので、維持管理する必要があります。状態が良くない道路は交通事故の原因です。
詳細は、別記事をご覧ください。
電気
市民は電気無しでは暮らしていけません。また、電気が無い企業は、生産性を失って赤字になり、最終的には廃業します。
↓詳細はこちらから↓
水
市民は新鮮な水を求めます。汚水は求めていません。
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健康、デスケア
診療所と病院は、病人に医療を提供します。自力で病院に行けない市民や交通事故でけがをした市民は救急車で運びます。病院の周辺には「健康ボーナス」が与えられます。
市民の健康は、家庭で使用する資源やその消費、医療の利用可能性で良い影響を与えるほか、汚染や過去の病気、ゴミの未回収で悪い影響を与えます。病気の市民は仕事に行けなくなり、会社の効率が低下します。今作は健康第一です。
残念ながら市民が亡くなった際、故人を霊柩車で墓地や火葬場まで運びます。
ごみ
ごみの量は、建物のレベルが高く、教育レベルの高い市民であるほど少なくなります。
ごみはごみ収集車が回収します。回収したごみは埋立地やゴミ処理施設で処理することができますが、これらの施設は地面を汚染させます。
焼却施設は大気も汚染させるため、住宅地から遠く、風下に建設することが望ましいです。風向きによって汚い空気が住宅地に流れてくるのはごめんです。なお、焼却場は回収したごみを燃やすことで電気を作ることができます。
リサイクルセンターは、ごみから使えるものを探し、製造業者が商品などの生産で使用する資源に変えます。
教育
Cities: Skylines II は、小学校は義務教育という位置づけですので、小学校が建てられたら子供たちはそこに通います。それ以降は、高校に進学し、大学進学 or 就職などの選択肢を取ります。いずれの選択肢もとらず、独学で勉強する市民もいます。市民は、将来のお金のために働くほうが有利か、勉強が有利か天秤にかけます。
市民の教育レベルは以下の通りです。
- 教育を受けていない
- 教育が不十分
- 教育を受けた
- 良い教育を受けた
- 高い教育を受けた
教育レベルは、学校を一つ卒業するごとに一つ上がります。なお、通っている学校を卒業できない場合があります。
企業は様々な学歴に応じた求人を出します。十分に高学歴の従業員を雇えなかった場合、生産性に影響を及ぼします。
小学校は、近くに住む子供のいる家庭に対して「幸福ボーナス」を与えます。
消防
街で火災が発生したら消防署から消防車が出動し、消火しに行きます。火災はすぐに燃え広がるので、消防車が渋滞に巻き込まれることは避けるべきです。
火の見櫓を建設することで、森林火災をいち早く見つけることができます。
森林火災とビル火災の両方に対応するのが消防ヘリコプターです。今作は、この施設の建設も必要になります。
災害対策
災害から市民を守るため、災害の予兆を感じたときは早期災害警報システムを使って、市民に避難を促すことができます。シェルターが建っていれば、市民はそこへ避難します。
警察
街の治安を維持するためには、警察署の設置が欠かせません。また、パトカーでパトロールすることで、犯罪率を低下させることができます。パトカーが見回る範囲は都市全体にすることもできれば、プレイヤーが指定したエリアだけにすることもできます。
犯罪者は警察に捕まります。そのうち、服役を命じられた犯罪者は都市内外の刑務所に送られます。刑務所は生産施設としても機能し、都市内の工場する使用する資源を生産します。
各建物には、犯罪者からの狙われやすさとして「犯罪率」があります。これは市民の幸福度に影響します。
行政
行政には、福祉事務所、市役所、中央銀行などのサービスが含まれます。
福祉事務所は、貧しい人を助けます。幸福度が半分以下の市民の幸福度もあげます。
市役所は、金利や輸入コスト、犯罪率や建物のレベルアップなど、都市全体に影響を与えます。
中央銀行は、融資を減らし、輸入コストを下げながら輸出利益を増やすことで、企業の利益を高めます。
交通
バス、タクシー、電車、地下鉄、路面電車、船、飛行機が登場します。貨物は、トラック輸送だけでなく、貨物列車や船、飛行機を使って輸送することもできます。
公園、レクリエーション
前作の公園は、とりあえず設置するだけで地価を上げる効果がありましたが、今作の公園は直接的に地価を上げるものではありません。公園は市民のニーズを満たすものに変わりました。公園を求める市民が多い場所に公園を設置することで住民が定住し、高い家賃を支払うことで、最終的には地価が上がります。
市民のレジャーの欲求は、外食、公園、スポーツ施設、観光名所などを訪れることで満たすことができます。天候や季節は市民の欲求を満たすための選択に影響を与えます。暖かく晴れている日は公園などの屋外を、雨や寒い日はショッピングなどの屋内を選びます。
公園やレクリエーションは、都市外からの観光客から見た都市の魅力度に越境を与えます。旅行者は移動時間やコストに関係なく、より魅力的な公園やランドマークを選び、また、多くの場所に行きたがります。
郵便
公的な手紙から私的なラブレターまで、郵便を送ることができない市民は幸福度が下がります。また、企業や市のサービスも郵便があることで恩恵を受けます。
郵便物は、郵便局から送られたポストバンが収集し、一旦は郵便局に保管されます。その後、郵便仕分け施設によって、市内便と長距離便 (都市外行き) に分けられます。
インターネット
インターネットは今作初登場です。
現実世界同様、インターネットが届く範囲と帯域幅に限界があります。インターネットによって市民が様々なものに興味を持ち、オンラインショッピングをしたり、レジャー需要を満たしたりします。
企業には、インターネットのおかげで売上増加や取引の質が上がるなどのメリットがあります。
地形造形
前作同様、Cities: Skylines II では地形を変えることができます。そのために使う機能は、
- 地面の高さを変える
- 地面を平らにする
- 地面をなだらかにする
- 地面に傾斜を作る
の4つになります。
木を植えたい場合、今作では苗を植えることになります。苗を植えることになりますので、立派な木になるまで時間がかかります。
今作にも歩道が実装されます。また、歩道橋も作ることができます。車を使うより歩道を使うほうが良いと市民が判断すれば、市民は歩きます。
サービスのアップグレード
今作では、都市サービスをアップグレードすることで、キャパシティや性能を増加させることができます。1つの建物だけでサービスを賄いきれないから、すぐに新しい建物を建てないといけないというわけではありません。
アップグレードによって得られる効果の例として、
- 病院の収容人数や救急車の台数の増加
- 学校の収容人数を増加、また、児童の健康と幸福度が増加
- 発電所の燃料等の貯蔵スペースや発電量の増加、大気汚染の減少
などがあります。
アップグレードによって初期費用や維持費用がかかるので、なんでもかんでもアップグレードすれば良いわけではありません。不要なアップグレードを避け、新設とアップグレードを上手く使い分ける必要があります。
アップグレードの種類
アップグレードには以下の3種類があります。
- 運用
- 増築
- サブビル
運用のアップデートは、機能や数字に影響を与えるものです。例として、インターネットの帯域幅の増加、排気フィルターの設置による大気汚染の減少、タクシー基地内に建設される配車センターが挙げられます。
増築は、目に見えるアップグレードです。例として、病院や学校に追加の棟を建てる、サービス車両の量を増やす、発電量や燃料消費量を増やすものがあります。
サブビルは、追加の敷地に追加の建物を建てることです。例として、小学校のクリニックや運動場を改修するものがあります。
増築とサブビルの違いは、新しい土地が必要か不要かの違いです。増築は新しい土地は不要です。一方、サブビルは新しい土地が必要です。必要に応じて住民に立ち退きをお願いすることになります。
サービス範囲
今作の都市サービスは、建物周辺などの狭い範囲で効果が出るものと、遠いところといった広い範囲で効果が出るものがあります。広い範囲で効果が出る例として、警察署から離れた場所でパトカーがパトロールしたので、犯罪率が減少したというものです。
狭い範囲での効果の強さは、サービスの範囲、容量、大きさの3要素に依存します。
サービスの容量は、サービス施設の周辺にどのような建物が建つのかで決まります。周りが低密度の住宅だったらサービスの容量が大きくなりますが、中・高密度の建物が密集していたら容量が小さくなります。
サービスの大きさとは、市民がサービスを得られる最大の効果です。例えば、スマホを使うとき、電波が1本よりかは3本のほうが良いというものです。
サービスによる効率
水と電気は、どちらかが欠けると建物が維持できなくなるので、片方が欠けると効率の大きな低下し、両方がかけることで建物が機能しなくなります。
従業員が病気になった場合、職場の効率が下がります。また、学歴が足りていない従業員を雇っている場合、その企業の効率が下がります。
資源や風などの天然のエネルギーが足りていない発電所は、発電量が低下します。
サービスの予算
Cities: Skylines II では、サービスに予算を設定することができます。都市の大きさに対してサービスが過剰な場合、サービス予算を削減することで出費を抑えることができます。逆に、サービスが足りていない場合、予算を上げることで、サービスの効率を上げることがあります。
サービスの予算は「経済パネル」から設定することができます。
サービス料金
一部のサービスは、住民からお金を取ることができます! やったね!
まず、電気代と水道代。これらは料金を下げると、市民の幸福度と企業の収益性が上がるものの、使用量が増えます。料金を上げた場合、逆の効果になります。また、特定の地区だけ料金を上げ下げすることもできます。
次に、病院を使った市民は医療費を払います。ゴミを出すときにはゴミ代を払い、学校に行く子供には教育費を払います。このあたりは、現実世界同様です。
最後に、道路では、駐車場や路上駐車スペースから料金を取ることができます。また、交通機関を利用する市民からもお金を取れます。これらの料金は個別に設定できるので、電車代を安くすることで鉄道に客を流しやすくすることができます。
サービスの貿易
都市のサービスは、都市外からも受けたり、都市外へサービスしに行ったりすることができます。
電気や上下水道は都市外とやり繰りできます。都市内の電気や上下水道が不足しているときは都市外から購入し、余っている場合は都市外へ売ることができます。
都市内に医療やデスケアの施設が無い場合、市民は外部サービスを使用します。
警察や消防が都市内に無い場合は都市外のサービスを使うことになりますが、現場到着に時間がかかります。
大学や専門学校が都市内に無い場合、市民は都市外の学校へ通います。しかし、市民は大学や専門学校が無い都市には住みたくないので、引っ越してしまいます。
地区と政策
地区を設定することで、サービスや政策に差を付けることができます。例えば、電気代が高い地区や教育に力を入れる地区など様々です。また、地区ごとに市民やサービスの情報が分かるので、足りないサービスを知ることもできます。また、サービスの範囲を地区内だけにすることもできます。
地区の作成は、ノードとノードを直線を結び、閉じることでできます。後から地区の範囲を変更させたいときは、ノードを動かすだけです。
市の政策は、市全体に影響を与えるものです。高速道路の速度制限を緩和したり、工場にエアフィルターを導入することで大気汚染を減少させることができます。
地区政策は7種類、市の政策は5種類あります。
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