この記事では、Cities: Skylines II (以下 “CSL2”) の「区画」と「特殊施設」について説明します。
特殊施設の内容は、別記事に移動しました。
公式動画
解説
区画
区画設定
区画設定の方法は3種類あります。
- 塗りつぶし
- 選択
- ブラシ
塗りつぶしでは、選択した区画のかたまりをワンクリックで設定できます。
選択では、ドラッグアンドドロップで選んだエリアを一括で設定できます。指定した範囲だけを一気に設定します。
ブラシでは、ドラッグアンドドロップでカーソルが触れられたエリアだけが設定されます。
区画の解除・上書き
設定された区画を解除した場合、区画の上で右クリックをすることで、区画を解除することができます。
別の区画を設定したいときは、既に設定している区画に新しい区画を選んだ状態でクリックすることで上書きすることができます。誤ってクリックしてしまった場合も容赦なく上書きされるので注意です。
テーマ
今作では、新しい都市を開発する前に「テーマ」を設定します。テーマと言っても見た目の話です。
テーマは2種類です。
- 北アメリカ風
- ヨーロッパ風
テーマは、新しい都市を開発する前に選びます。道路標識や街灯、パトカーなどは、ここで選んだテーマが反映されます。後から変更することができません。
区画設定のテーマは最初に選んでいないものも使用できます。例えば、北アメリカ風の都市に北アメリカ風の建物を建てられるだけでなく、ヨーロッパ風の建物を建てることもできます。
テーマと区画上書きの注意事項
同じ種類の区画でも、テーマが違うものは別区画扱いとなります。例えば、北アメリカ風の住宅とヨーロッパ風の住宅は別扱いです。
例えば、北アメリカ風の住宅が設定されている区画の上でヨーロッパ風の住宅が選択されている状態でクリックすると、区画が容赦なく上書きされてしまいます。既に建っている建物は時間経過で無くなるので注意です。ゲームを一時停止し、設定し直せば問題なし。
なお、区画の需給にはテーマの違いは関係ありません。
区画の種類
最初にざっくりまとめると、
★住宅区画★
- 低密度住宅
- 中密度テラスハウス
- 中密度住宅
- 複合住宅
- 低家賃住宅
- 高密度住宅
★商業区画★
- 低密度商業施設
- 高密度商業施設
★工業区画★
- 工場
- 倉庫
★オフィス区画★
- 低密度事業所
- 高密度事業所
です。
DLCの発売により、建物の種類が増えることがあります。
住宅区画
先述しましたが、住宅区画は以下の6種類です。
- 低密度住宅
- 中密度テラスハウス
- 中密度住宅
- 複合住宅
- 低家賃住宅
- 高密度住宅
住宅の種類がかなり多いので、地域の特性に応じて使い分けが必要です。また、地価の上昇は家賃に影響を与えます。
低・中密度住宅は広い家がメインとなります。戸建て。長屋、小さなマンションなどの小規模の建物は少ない世帯で家の維持費や税金を負担するため、高層マンションに住む住人と比べると家賃が上がります。
低密度住宅は一軒家で、1世帯のみが入居します。1世帯が1つの家を管理し、家賃と税金を払うため、お金の負担が多くなります。また、地価の影響をすぐに受けます。
Beach Properties がDLCだった頃の名残から、低密度ウォーターフロント住宅も存在します。見た目が海沿いに相応しいこと以外、機能や効果は普通の低密度住宅と同じです。
中密度テラスハウスは庭付きの小さなアパートで、最大10世帯が入居します。長屋のように、同じような複数の建物が連なっています。
中密度住宅は小さめのマンションで、何十世帯が入居します。
複合住宅は、公式曰く、見た目重視です。しかしながら、住宅需要と商業需要の両方に対応し、住人の家賃は安いという機能もあります。1階の商業施設が2階から上の住人の家賃を一部負担します。住宅は中密度住宅扱いですので、複合住宅を建てると中密度住宅の需要と商業需要の両方が減ります。
高密度住宅、低家賃住宅には、狭いエリアに多くの人が住みます。両者の違いや見た目です。両者とも、部屋が狭くなり、幸福度のパラメータが最初からマイナスされています。一方、1つの建物を多くの世帯で維持費や税金を負担するので、家賃が安くなります。
低家賃住宅は、家賃を安くする人のためのマンションです。建物の大きさによって、世帯数は中密度住宅程度のものから100世帯超など様々です。家賃が安い分、見た目も安いです。
高密度住宅は立派な高層マンションが建つことがあり、高い建物だと何百世帯も入居します。
商業区画
商業区画では地元企業が製造した製品や都市外から輸入された商品を販売します。自動車から食料品までの幅広い商品販売のほか、レストランや映画館といったレジャーも提供します。
商業区画は以下の2種類です。
- 低密度商業施設
- 高密度商業施設
低密度商業施設は、小規模な店舗、ガソリンスタンド、バーなど、小さな店舗を運営します。
一方、高密度商業施設は、スーパーマーケット、デパート、劇場やホテルといった、比較的大きな建物で運営されているものになります。高密度商業施設は多くの従業員が働いているので、多くの人にサービスを提供できます。また、商品の在庫を多く確保でき、多くの商品を販売できます。
商業施設は地元の製造業から利益を得ることができます。また、地元の製造業は地元の商業施設に販売することで高い利益を得ることができます。
ガソリンスタンド
ガソリンスタンドは低密度商業施設で建つ建物の一つです。
ゲームの画面には表示されませんが、裏ではガソリンスタンドの需要とそれ以外の需要は別になっています。そのため、ガソリンスタンドの供給は足りていない場合は、商業需要が全く減らないという現象が起きることがあります。
なお、ガソリンスタンドの需要が高すぎると、日本のコンビニがビックリするぐらいの狭い範囲にガソリンスタンドが大量に建設されます。
工業区画
工業区画は以下の2つに分かれます。
- 工場
- 倉庫
他の区画とは異なり、工業区画を設定するだけで、工場 or 倉庫のどちらかが自動で建ちます。
工場は作業場として工業地区にたくさん建ちます。
倉庫は工業地区だけでなく、あらゆるところに建ちます。納品待ちの商品が保管されます。
工業区画では、都市外からの輸入や都市内で採れた原料から商品を製造し、都市内の商業施設に運ばれます。そこでは、そのまま商品として販売されることもあれば、材料になって別の商品になることもあります。製造した商品の量が過剰な場合、高い輸送コストをかけて都市外へ輸出されます。輸送コストがかかるので、利益が下がります。
企業は自社のビジネスを評価します。業績や市場のニーズ次第では、従業員を雇ったり解雇したりします。
オフィス区画
オフィス区画は以下の2種類があります。
- 低密度事業所
- 高密度事業所
両者の違いは、建物の高さや見た目です。高密度事業所は、ガラス張りの高層ビルが建ちます。
オフィスに入居する企業は、工業地区で製造された技術製品をソフトウェアにし、通信や金融などのサービスを作ります。オフィスに入る企業の例として、銀行、家電量販店、法律事務所、保険会社、通信会社などがあります。
ソフトウェアそのものは B to B 商品 (企業同士の売買) であり、個人には発売されません。ソフトウェアを使った商品は個人にも販売されます。
区画の適合性
これまでご紹介した区画は、設定するのに相応しい場所と相応しくない場所があります。これらを簡単に見分けるためのものが「ゾーン適正インフォビュー」です。商業地区を選んでいるときは、潜在的な顧客がどこにいるかわかります。住宅地区を選んでいるときは、工場による土壌汚染や地価の高すぎなどによって住宅地区にすべきでない場所が分かります。
需要
各区画の需要は、以下のループです。
- 住宅需要の増加。新しい住民の引っ越しによるもの。
- 商業需要と工業需要の増加。住民は仕事や買い物をするから。
- 商業需要の増加。工場で作った商品を販売するため。
- 住宅需要の増加。企業は従業員が必要になる。
各区画の需要は、市民の教育レベルや税金によって影響を受けます。
住宅需要
家族がいる家庭や高齢者は広い部屋を好むので、低・中密度の家を求めます。一方、単身世帯や学生は狭い家を求める傾向があり、中密度や高密度の家を求めます。
都市内に求人が多くなるにつれ、住宅需要が増加します。求人に合う家を建てることが必要で、何も考えずに高層マンションを乱立させれば良いわけではありません。失業者や空き部屋が増えると住宅需要が減少します。
低密度住宅には駐車場があるものの、中・高密度住宅には駐車場がありません。「道路」のタブから駐車場を建設することで、中・高密度住宅に住む人のための駐車場を用意してあげることができます。
CSL2では、住宅需要が3つに分かれています。
住宅区画の需要 | 対応する建物 |
---|---|
低密度住宅 | 低密度住宅 |
中密度住宅 | 中密度テラスハウス 中密度住宅 複合住宅 (商業需要もカバー) |
高密度住宅 | 低家賃住宅 高密度住宅 |
商業需要
商業需要は、顧客の数、製造業者の数、求職者の数によって決まります。商品を安く売って高い利益を得るため、商品は基本的に地産地消です。
多くの商品を取り扱うだけでなく、それなりのお客さんをお店に呼び込むことが必要です。地元の需要が無ければ商業需要は生まれません。
従業員を増やせそうになったとき、商業需要が高まり、企業の収益性に良い影響を及ぼします。
商業需要は、需要のバーでは低密度・高密度の区別がありませんが、ゲーム上ではしっかりと区別があります。高密度商業施設をたくさん建てても商業需要が減らない場合、低密度商業施設でしか建てられないガソリンスタンドが不足している場合があります。
工業需要
工業需要は、求職者の数と地元の商業施設の数で決まります。遠くで販売するよりも地元で販売したほうが輸送コストが下がるので、企業の収益性が高まります。
産業を成立するために、労働者を雇う必要があります。高学歴な労働者を雇う企業に成長させると、生産性が上がり、収益も上がります。
企業は、納入待ちの商品を倉庫に保管することでの利益を得ることができます。倉庫内の在庫を最小限にするため、可能な限りの小さな倉庫を望みます。
オフィス需要
オフィス需要は、求職者の数やオフィスに入居するサービスを求める人数によって決まります。
ソフトウェアはオフィス需要の増加のカギとなりそうです。ソフトウェアが1つ開発されると、それをサービスに応用するからです。
生産性と効率を高めるのに相応しい労働者を雇うことで、収益性を上げることができます。
大人や高齢者は銀行などの金融分野に興味を持ちますが、若い世代はメディアに興味を持ちます。
オフィス需要には、低密度・高密度の区別はありません。
専門化
同じ材料から同じような製品を生む企業が近くにあると、お互いの企業が情報を入手し、効率性を上げるため、利益が上がります。より多くの企業が同じ商品を製造すると、「専門化ボーナス」を獲得でき、利益につながります。
税金を適正にすることで、産業のさらなる発展につなげることができます。
地価
住民
市民は、大きな家、商業施設の近さ、必要なサービス、学校や職場があり、公害が無い土地を好み、そこに住みます。自分の居住地に満足し、裕福になることで高い家賃を払うことになり、地価の上昇につながります。あくまでも住民のニーズを満たすことが必要であって、都市サービスを何でも導入すれば良いわけではありあせん。ニーズが多少足りていなくても、案外暮らすことができます。住めば都。
家賃が建物の維持費より高いとき、住民は建物の改善にお金を費やすので、建物のレベルがアップします。需要によっては家賃の上昇からの地価の上昇につながります。
必要に応じて、住民税の調整や新規居住者の呼び込みや制限をすることができます。需要の高い区画をたくさん設定することで地価の上昇し過ぎを増やすことができます。
生活費が高すぎる場合、市民は家賃を払うことができなくなり、地価の低下につながります。また、住民が引っ越してしまうだけでなく、建物の維持ができなくなり、廃墟となります。廃墟は地価をもっと下げます。廃墟はホームレスの一時的な家になるものの、やがて崩壊します。
建物1棟あたりにどれだけの人が住むかによって、地価に対する住民の印象が変わります。一軒家はせいぜい1世帯しか住まないため、急激な地価の上昇は住人にとって大問題です。地価が上がりすぎた結果、家賃が払えなくなり、中密度の家を探し求めるようになります。住民は、家賃で苦労するぐらいならお金がかからない家に住むほうがマシと考えます。一方、マンションなどは建物1棟に多くの世帯が入居するため、地価の影響を受けにくくなります。
企業
企業は、地価と家賃から適切な立地を探します。輸送コストが考慮されることもあります。輸送コストが低いほど、企業が求める立地になりやすくなります。また、お金が余った企業は建物の改良に投資し、建物をレベルアップさせ、地価の向上につながります。
建物のレベル
全ての区画の建物は、1~5のレベルがあります。レベルが上がるごとに、電気や水道の使用量が減ります。また、レベルが低い建物は安っぽい見た目、レベルが高い建物は良いデザインになります。
住宅では、レベルの高さは住人の裕福さを反映します。また、マンションやアパートは、建物のレベルが上がると多くの部屋が用意されます。
商業ビルでは、レベルが上がるごとに商品やサービスの生産性が向上し、より安く販売できるようになります。市民は安くてレベルの高い企業を好みます。
オフィスビルでは、レベルが上がるごとに生産効率の向上、ゴミや公害の低下が期待できます。
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